自然食品や健康的な生活習慣が注目を集めています。医師の本間真二郎氏は、西洋医学の現場で働いていたものの、増加している現代病と呼ばれるアレルギー疾患やうつ病、生活習慣病などの原因は何にあるのかを追求しました。ここでは、本間医師自身が生み出した著書の「医師が実践する病気にならない自然な暮らし」を紹介します。

病気にならない自然な暮らし
西洋医学での限界
本間真二郎氏は小児科の専門医で、アメリカの国立衛生研究所への留学経験を持ち、ワクチンの開発にも携わった経験を持っています。西洋医学での権威を持つ本間氏がなぜ西洋医学への限界を感じているのでしょうか。本間氏は、病気の原因は日常の生活から生まれるものであり、本来の自然な生活をしていれば病気にかかることはないと言います。西洋医学は発展の結果、多くの病気を治癒することができるような治療や薬が開発されました。しかし、生活習慣病やがん、うつ病などはいくら西洋医学が発展しても減ることはなく、増加する一方です。本間氏は根本的な部分を改善する根本療法を提唱しています。
根本療法とは
現在の西洋医学では症状や不調が出た場合、その症状を緩和するのが目的の対処療法が中心です。湿疹が出た場合に、その湿疹を改善するためにステロイド剤などが用いられた治療が頻繁に行われますが、根本治療では、湿疹が出る原因を追求することを目的とします。薬に頼ってしまうと、症状が良くならなかったり、戻ってしまったら半永久的に薬を使用しなければなりません。本間氏は、湿疹ができるのは肌が本来の状態に戻るために必要な過程であると解釈します。その上で、原因が何か、私たちの体を作っている食事が大きく影響しているのではないかと考えました。
微生物と腸内細菌
私たちの食を作っているのは農作物だけではなく、栄養分を与える土や微生物にほかなりません。微生物と人間は昔から共存関係にあり、現代は微生物との触れ合いがなくなりつつあります。人間の体も同じように腸内にある微生物の腸内細菌が健康や病気に重要な役割を果たしているのです。その腸内環境を整えるためには、食事や生活習慣を整えることがポイント。本間真二郎氏は、加工食品を減らし、腸内細菌が増えるような食事を提唱しています。著書では難しい自給自足のような生活ではなく、味噌やしょうゆ、漬物など日本人が昔から食べているものをうまく利用する食事法が中心です。病気にならない食事や生活方法を探している人には参考になる情報が多く記載されています。
誰にでも始められる、病気知らずの自然な暮らし
病気にかかりたくない、何らかの不調を抱えているという人にとって、薬に頼らずに健康で生活できるようなアドバイスが充実している本です。西洋医学で解決できないことや腸内細菌の大切さがわかり、普段の生活で取り入れられる食事が多数掲載されています。漬物や味噌を使った和食など身近なものを使った食事で、誰でも取り入れることができるでしょう。
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